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もっとも巨大なミステリースポット /ウィンチェスター・ミステリー・ハウス

公開日: : おもうこと, ホラーについて

ウィンチェスター・ミステリー・ハウス

 

 

■ミステリースポットとは

 

 

 

どうも最東です。

 

 

世の中にはさまざまなミステリースポットと呼ばれるものがあります。

 

 

当ブログのでもご紹介した【オレゴンの渦】【人形島】、日本では【首吊り廃墟】【千日デパート跡】など。

 

 

これらは当然ながら氷山の一角であり、世界にはまだまだ科学では解明できない事象が頻発する場所や、意味不明の場所、理屈では考えられないような場所など、様々な奇妙な場所が存在します。

 

 

それら心霊スポットや不可能建築などを総称してミステリースポットといいます。

 

 

その中で今回はとある未亡人富豪が建てた『世界最大のミステリースポット』として有名なウィンチェスター・ミステリー・ハウスをご紹介いたしましょう。

 

 

 

■ウィンチェスター・ミステリー・ハウス

 

サンノゼ市サウスウィンチェスター通りに面したところにその館はあります。

 

 

その館の主はサラ・ウィンチェスター夫人。

 

 

かのウィンチェスター社の二代目ウィリアム・ワート・ウィンチェスターの妻にして、未亡人です。

 

 

屋敷自体は1884年に建設された、古きの趣を残す館。

 

 

この館の奇妙なところは、100年以上前に建てられた……ということではありません。

 

 

1884年の建設以降、38年間にも及んで『増築工事』が行われたことなのです。

 

 

■とある呪い

 

 

1866年、サラとウィリアムの間に悲劇が起こります。

 

 

まだ赤ん坊だった娘アニーが死んでしまったのです。

 

 

悲しみに暮れる夫妻でしたが、それでも悲しみを乗り越え健気に暮らしを続けていました。

 

 

そしてそれより15年後の1881年、サラの身にさらなる不幸が襲います。

 

 

最愛の夫ウィリアムが若くして結核に倒れ、帰らぬ人となったのです。

 

 

立て続けに大事な家族を失い未亡人となったサラは、藁にも縋る想いでとある霊媒師に相談したといいます。

 

 

そこでその霊媒師はこのようにサラに告げました。

 

 

「ウェンチェスターの銃で殺された数多の怨霊がお前達一家を呪っている。お前達の娘も、夫も、その怨霊たちの呪いによって殺された。このままではお前も死ぬ」

 

 

予想外のお告げに驚き狼狽したサラは「では一体どうすれば助かるのか」と尋ねました。

 

 

「助かる方法はある。それは、これより西の方角に家を建てること。そしてその家を常に増やし続け、怨霊たちが住むための部屋を作ること。さすれば、貴方は呪いから解き放たれるに違いない。だが、ひとたび家を増やすことを辞めると、その時点で貴方は死ぬ」

 

 

この恐ろしいお告げを受け、サラは霊媒師のお告げ通りに住んでいたコネチカットの家を手放すと遥か西のカリフォルニア州サンノゼ市に家を建てることにしました。

 

 

そして1884年に新しく建てた家に住み始めたサラは、増築を始めたのです。

 

 

 

■増殖し続ける家

 

 

かくして完成した館は七階建ての豪邸ができあがりました。そして引っ越して早々彼女は22人の大工を雇い増築をはじめました。

 

 

増築工事は365日24時間38年間に渡って作られ続け、日に日に家は大きく成り続けたのです。

 

 

38年後、彼女は使用人によって変わり果てた姿で発見されました。

 

 

死因は老衰だと言われていますが、実際のとことはなにがあったのかはわかっていません。

 

 

ただ、部屋の中の鏡が全て割られていたことの意味は今だに解明されていないそうです。

 

 

彼女の死後できあがったのは、一万坪にも及ぶ巨大な迷宮でした。

 

 

部屋の数は600にも及び、階段は400箇所、63のバスルームと4000枚のドア。

 

 

そして当時としては珍しいエレベーターも複数設置されていたといいます。

 

 

それだけ膨大な数の部屋を作ったのにも関わらず、基本設計が存在しないことでも有名であり、キテレツな設計は大工たちを悩ませ、出来上がったあとも日々増え続ける部屋に迷うのでした。

 

 

サラ本人も時を迷うほど複雑で、彼女以外の人間は確実に迷路に迷い込んでしまうように館から出られなくなってしまいます。

 

 

また、意味のない奇抜なギミックも満載で、ドア開けると突然外であったり、壁であったり、どこにも続かない階段や床にある天井、そして誰もたどり着けない、入ることすらできない部屋など。

 

 

その作りは複雑と一言では到底表せない迷宮となっていたのです。

 

 

 

■13への強いこだわり

 

 

西洋や悪魔を信じる文化の中では『13』という数字は不吉な数字として認識、浸透されているかと思います。

 

 

ですが、サラは生前なぜか『13』を自身の縁起のいい数字として異様に執着しており、この館のいたるところにこだわりが見られます。

 

 

例えば12本の蝋燭たてがついたシャンデリアにわざわざもう一本付け足して13にしたり、13種類の石を使用した窓ガラス、庭も13をモチーフにしていたりと……とにかく至る所に13の数字が紛れ込んでいます。

 

 

彼女がなぜ不吉な数字とされている13を幸運の数字としたのか。

 

 

それは解りませんが、なにか超常的ななにかを感じてしまうのは私だけでしょうか……。

 

 

現在、7階建てだった屋敷はサンフランシスコ大地震によって4階までしか内部見学はできないそうですが、なんとこのウィンチェスター・ミステリー・ハウスにはツアーが存在し、誰でも気軽に内部を見学することが出来ます。

 

 

ただし、ガイドから離れると確実に迷ってしまうそうなので、訪問の際は必ずガイドから離れないように注意しくてださい。

 

 

ときどき、この屋敷では「前の人に着いていったら急にいなくなって迷ってしまった」といった報告があるそうで、あながち本当に亡霊が住んでいるのかもしれません。

 

 

ただひとつ確かに存在する亡霊サラに迷わされないようお気をつけて。

 

 

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